2021/01/18

菅政権に期待するDX5か条

■菅政権に期待するDX5か条

ーYahoo!個人「今日はこのへんにしといたる」 2020/9/19(土) 8:30ー


                     (著者作)

明治、大正、昭和、平成。日本近代の起、承、転、結です。

ここで一区切り。

第4次産業革命は近代の内輪の物語だが、Society5.0は太古の狩猟時代からの文明論。

工業・情報の次、すなわち近代の次を指す言葉です。

令和に始まるSociety5.0は、10年単位の切り替えではなく、大きな歴史の分岐点です。

だとして、令和のぼくたちは、平成を総括しておきたい。

平成30年は、デジタル敗戦であった。

新型コロナの貢献は、それを突きつけたことにあります。

先人は、昭和の前半、敗けました。

軍で挑み。

そしてぼくたちは、昭和の後半、勝ちました。

産で挑み。

産業だけではなく、アナログ教育でも、官僚主導の行政でも、世界に冠たるものを築きました。

勝ちすぎたのかな。

それがゆえに平成、負けました。

アナログ昭和を固守して敗けました。

DXに遅れ、競争力は1位から34位に落ちました。

デジタル教育は先進国最下位。

行政はFAX中心で新型コロナに立ち向かえません。

それを見える化した非文明の使者がコロナです。

新内閣の仕事はハッキリしています。DX。これ一本。

DXを妨げてきたのは政治ではない。みんなです。産学官みんな。

それは領域の問題ではなく、世代の問題。

ぼくを含む昭和世代をパージして、令和の体制を求めます。

外交は米欧アが身悶えている中、日本だけが安定・強力政権を続けました。

安倍政権は史上例のないポジションを国際社会に築きました。

外交、通商の面でこれほど楽ちんな環境もありますまい。

新内閣は、内政=DX。これに突進していただきたい。

政策屋という職業柄ぼくは内閣が動くたび、IT政策を提案してきました。

民主党政権では「情報通信八策」を提案し、政策に組み込んでもらいました。

省庁、産業、行政、教育、医療、インフラ、コンテンツ、災害。

「民主党情報通信議員連盟マニフェスト」

http://ichiyanakamura.blogspot.com/2010/05/blog-post.html

自民党政権に戻り、第2次安倍内閣発足に当たっては、民主党の成果と反省を踏まえて、産業、教育、コンテンツ、政治、行政の「五箇条の御期待」を掲げました。

「新政権に求めるメディア政策」

http://ichiyanakamura.blogspot.com/2012/12/blog-post_9364.html

できたこともある。できなかったこともある。

今回は、ここまでの成果も認めつつ、平成の敗戦、内政DXの必要性を踏まえて、安倍政権に求めた五箇条を継承した要望を提出します。

産業、教育、コンテンツ、地方、行政の五箇条です。

1 産業DX 

  テレワークなどのDXコスト及び投資に対する大幅な減税措置を講ずる。

DXを進めない経営者の退場を促すアナウンスメント政策を導入する。全産業の経営をデジタル・データ利用世代にシフトするよう促し、DX対応で競争力を強化した経営を称揚する。

2 教育DX

  デジタル教科書とPC一人1台配備が10年がかりで実現することを評価しつつ、デジタル教科書無償化、家庭の通信費負担への対策、オンライン授業の規制全廃などデジタル教育1stに向けた次ステップを踏む。行政コスト増加は電波利用料引き上げを原資とする。

  さらにAIやブロックチェーンなど技術の導入により、教科や学校の枠を超える「超教育」を実装し、学校制度の見直しにつなげる。

3 コンテンツDX

  NHK同時配信が実現したことを評価しつつ、通信・放送融合、グローバル中心、データ主導の時代に適合する制度の構築を図る。特に、制定半世紀を迎えた著作権制度の抜本見直し、産業構造の変化に備えた放送制度の見直しを行う。

4 地方DX

  東京の力を移転するのではなく、自らのDXと規制緩和とで地方創生を進めるよう促す。

地域のDXを促進するため、新たな交付金を創設する。

各地のスマートシティを連結してスマート列島を形成することを支援する。

5 行政DX

 「デジタル庁」を実現させる。行政IT化を軸に編成しつつ、教育・医療など各般のDXを進めるエンジンとする。まずは官庁のFaxとハンコを全廃する。

  さらに、軍・産の近代を超える令和以後の国のかたちを示す組織として、知財・文化庁ほかソフト行政を連結した「文化省」を設立することを目指す。


0 件のコメント:

コメントを投稿

リアリズムの田中角栄

 ■リアリズムの田中角栄 ーYahoo!個人「今日はこのへんにしといたる」2013/9/7(土) 11:30ー  早野透著「田中角栄」を読んで、改めて田中政治って何だったのかなと考えています。  毀誉褒貶のチャンピオン。金権政治、官僚操縦、数々の議員立法を通した政策マン。評価はさ...