■2012年のデジタル事件を振り返る
ーYahoo!個人「今日はこのへんにしといたる」2013/2/16(土) 9:15ー
デジタル十大ニュース2012。昨年のニュースをネット投票にかけ、今年の1月に集計しました。結果は以下のとおり。
1位 どないしてん日本家電産業
2位 LINE8000万人、無料通話ソーシャルサービス戦国時代へ
3位 違法ダウンロード刑罰化
4位 コンプガチャ問題
5位 炎上大国ニッポン:市長も社長も教育長も
6位 ソーシャルなデモ多発:原発やら反日やら
7位 遠隔操作ウィルスで警察手玉に取られる
8位 アノニマス大暴れ!ACTAとか霞ヶ浦とか
9位 スマートテレビ始動:放送、通信、メーカーの本格対応
10位 ビッグデータは宝の山?
でしたね~。それぞれについてコメントすれば、このコラムが1本ずつできるんですけど、その前に、1年前、2011年のデジタル十大ニュースを並べてみましょう。
1位 スマートフォン急激に普及 上半期出荷台数は1000万台超
2位 スティーブジョブズ氏死去
3位 復旧作業や安否確認にソーシャルサービスが活躍
4位 通信・放送融合法制が施行
5位 震災後 TVのネット配信が一時実現
6位 facebookの加入者 日本で1000万人突破
7位 タブレット端末 各メーカーから出揃う
8位 地デジ、被災三県除き整備完了
9位 DeNA野球参入に楽天が反対
10位 サイバー攻撃相次ぐ
そうでしたそうでした。2011年は、マルチスクリーン(スマホ、タブレット)、クラウドネットワーク(融合法制、地デジ)、ソーシャルサービス(ソーシャル、facebook)のメディア3分野にわたる構造変化が見事に表れたラインアップでした。
2012年は、その具体像が現れたわけです。
まずはマイナス面。
1位、家電産業の落ち込み。目の付けどころがアレだった会社もアレで。島耕作さんも社長退任だそうで。マルチスクリーン化の影響もありますよね。
5位、炎上問題。ソーシャルとスマホの普及で、炎上問題が1年で3倍ぐらいに増加しています。社会全体に広がり、案件も多様化、国際化しています。日本は炎上大国なのです。昨年、ニューメディアリスク協会を設立して対策に乗り出しているんですが、まだまだ続くでしょう。
4位、コンプガチャ。本件、お騒がせしております。GREE、DeNA、mixiなどが中心になってこれも昨年11月にソーシャルゲーム協会(JASGA)を設立、私が事務局長になって、謝る毎日であります。もちろん、健全化には力を入れます。が、ソーシャルゲームは数少ない成長産業でもあります。国際競争力を発揮すべく努力したいと思っています。
そしてプラス面。
2位、LINE。なにせスゴいのは、投票を始めたときには8000万人ユーザだったのが、発表時にはもう1億人超えのニュースが入っていたこと。すさまじい。他社も次々とサービスをスタートさせています。新しいバトル、新しい戦場。
9位、スマートテレビ。地デジ後、通信放送融合後のサービスがやっと見えてきました。テレビ局も通信会社もメーカも本腰を入れています。Google、Apple、huluなどアメリカ発の動きが気になりますが、日本はアメリカとは違う形で、つまりマルチスクリーン型のサービスが軸となって市場が立ち上がっていくでしょう。
10位、ビッグデータ。いま最注目のワード、ビッグデータ。スマホやセンサーからデータがガンガン出てくるし、政府もデータをガンガン出す姿勢。それをどうビジネスにするかがポイントなのですが、誰にも見えてはいません。みんなにチャンスがあります。政府や自治体の情報をネット化する「オープンデータ」運動、がんばります。
今年は、このプラス・マイナスの動きが加速して、次の方向がハッキリし、勝ち負けが分かれるんじゃないでしょうか。でも、ぼくとしては、後者のプラス面を最大化することに強く力を入れたいと思います。
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